2013/11/30

かんげん



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
陶芸教室の窯焚きをしました。今回は還元焼成です。
窯詰め前の生徒さんの作品たち。力作揃い。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
窯詰めして、さあ、火を入れていきますよー。
朝10時に火を点けて、少しずつ温度を上げていきます。
教室の窯はガス窯なので、コックを微妙な加減で開閉し、
調整します。
 
そして、1000度を超えた頃、空気穴から炎がぬらっと出てきます。
 
 
窯の中で器たちはどうなっているのでしょう。大丈夫かーい。
火を入れてしまえば、もうあとは窯の神様に祈るのみ。
 





 
 
 




1230度になりました。ここから1時間ねらして(同じ温度で保つ)
今度は徐々に温度を下げて行き、800度になったら火を消します。
 
出来上がりが楽しみです!
次回の陶芸教室の時には、新作が登場していますよ。
 



2013/11/28

ほる





















ここのところ、器の表面に彫をいれることが流行っている。(私だけ)
乾き具合と器自体の厚さがちょうどいい時、さくさくと、気持ちよく器の
表面が削られていく。
ひたすら彫っていると、時々器と自分の境界線が分からなくなりそうな
時があって、器の中にいつの間にか入っている自分がいる。
彫ることで、自分を掘っているような、なんとも言えない気持ちになるの
です。

お腹周りの贅肉も、気持ちよく削れたらいいのにな。

このように、彫刻刀でひたすら彫っていきます。
緻密に計算されている…ってなことはなく、適当に彫っています。
つじつまは、気合で合わせます。
手が慣れるまで何度でも彫りましょう。
楽しい…。







2013/11/26

あんち

新潟市から南東へ20キロ。新潟平野のほぼ中央に位置する
阿賀野市に、「庵地焼」の窯元があります。
その窯元の次世代を継ぐために日々研鑽しているのが、私の
友人、旗野明日香さん。
明日香さんとは、お互い陶芸の技術を学びに行った、京都にある
京都伝統工芸専門学校(現:大学校)で知り合いました。
その学校は、全国各地から年齢もさまざま、履歴もさまざまな人が
陶芸だけでなく、漆や仏像彫刻など、伝統工芸を学びに来ています。
学校のことはまた別の機会に紹介するとして、私が学校へ通ったの
は29歳になる春からで、明日香さんとはだいぶ年が離れている
(私の方が年上です)にも関わらず、彼女の懐の深い優しさや、可愛
い笑顔に癒され、仲良くさせてもらいました。

卒業してから、お互いそれぞれの道を進みつつ、連絡を取り合い、
その存在に励まされてきました。
何年か前に現地に訪れ、30年振りに登り窯に火を入れるという事で、
湿気を取る空焚きを手伝わせてもらいました。
夜中に明日香さんと寝ずの番をして、色々お話したり、薪をくべたり、
よい経験をさせてもらいました。
鼻の穴がすすで真っ黒になったことはよい思い出です。

そんな明日香さんが初めて作ったという抹茶碗を以前に送ってくれた
ことがあります。
黒釉の艶やかな色、手のひらにすっぽりと納まる丸い感触。
好きです。

















庵地焼は、土づくりからしている、日本でも今では数少ない窯元
です。用の美を確かに伝えてくれて、日々の器の強さと優しさを
感じさせてくれます。

新潟へお出掛けの際は、庵地焼の窯元へ訪ねてみてはいかがですか。
あ、いらっしゃる時は事前に連絡してあげてくださいね。忙しくしてい
ると思いますので。

明日香ちゃん、いつもありがとね!



2013/11/25

かき


 












子供の頃は、柿があまり好きではなかった。
大人になって柿の良さがわかるようになった。
柿の木に実がすずなりになっていて、枝がしなっている様子を
見ると、小学生の頃の学校からの帰り道を思い出す。
柿の実を照らす太陽がどんどん落ちて行って、夜へと変わる
一瞬に、なぜだか泣きそうになったことと一緒に。
柿は、成熟した大人の味がする。
 
ってどんな味?
私は酸味のある果物が好きで、昔は柿はあまり食べなかった
のだけど、今はいいなって思う。
固い柿が好きで、熟柿を好むにはまだまだ未熟です。
近所に住む友人が玄関の所にそっと置いて行ってくれました。
ありがとう。
酒飲みには、柿が良いらしい!
 
 そして、こちらの「かき」も大好き。
大根と牡蛎を煮ました。
バケツいっぱい牡蛎食べたい。
波紋中鉢に盛り付けました。このサイズは使い易いです。
口径18センチ深さ4センチ

 











2013/11/24

いっぴん

昨晩は、勤務先の山手陶芸教室のちょっと早い忘年会でした。
12月になるとみなさん忙しいので、毎年11月の終わりに開催
しています。
毎回お一人一品持ち寄りの飲み会です。
陶芸をしている人は、食べること、飲むことが好きな人が多く、
料理上手の人も多いように思います。
生徒さんもみなさん料理上手!逸品揃いでした。
今回も美味しい手料理をありがとうございます。
器は陶芸教室だけに、売るほどありまっせ。



 

そして今回は、大阪出身のさゆりさんが、本場お好み焼きを焼いてくれました!


 
 
美味しかったです!あっという間に無くなりました。
そして、恒例のオーナー制作「干支の香合」プレゼントのビンゴ大会!
みなさん一喜一憂の笑いっぱなしのビンゴ。
 
獲得したみほさん。来年もいいことありそうだね。
 
今年も1年みなさんと一緒に陶芸が出来て楽しく嬉しかったです。
ありがとうございました!
 
…とは言ってもあと1か月あるのでよろしくお願いしますね。
 
そして夜は更けていくのでした…。
 


2013/11/23

さざんか


 
「車の名前をたくさん知っているより、花の名前をたくさん知っている方が
素敵でしょう」
そう言った人を好きだった。
そう言ったから好きになったのか、言う前から好きだったかは忘れた。
花の名前を一つ覚える毎に、その人のことを忘れた。
今日、ふと思い出したのは、家の前のさざんかがとってもきれいに咲いて
いたからか。
あれから花の名前をたくさん覚えたけれど、名前の知らない花がまだまだ
あって、一生のうちにどれだけの花と出逢えるのかと、その人の名前を思
い出しながら考えた。
 
19歳の冬でした。
 
ひえ~っ、何年前かは恐ろしくって言えない。
 
花はいいですねぇ。
寒くなってきて、なんとなく景色がモノトーンに感じられる中、こんな鮮やかな
色を見るとウキウキっとします。
 
ナンテンの赤がいいな~。何時の頃からか、「赤」が一番好きです。
酒器にさしてみましたが、酒器にはお酒以外をいれてはいけませんぞ、と言う
人もいて、たしかに酒器にはお酒をたっぷり呑ませて育てる楽しさがあるので
すが、お酒も植物から出来てるからいいよねってことで。
 
 


2013/11/22

いもくりなんきん

 
芋、栗、南京(南瓜)。
女性が好むと言われるこの3つの食べ物。
大好き!
というわけではないけれど、私もいただきます。
酒飲みの私はどちらかと言うと辛党なのですが、甘いものもいただきます。
左から
おいもの茶巾絞り風(自作自演)
栗の渋皮煮がのったケーキ(友人にいただきました)
かぼちゃのアイス(買いました)

波紋角皿に盛りつけました。
かぼちゃのアイスが入っている器はぐい呑みとして作ったのですが、大き目
なので、こんな風に一口アイスを入れてもいいかな。
酒器を作るのは本当に楽しいのですが、ぐい呑みはいつも大きくなってしま
います。欲深いことで。

波紋角皿は、沖縄の海を想いつつ作りました。
波に浮かぶ、いもくりなんきん。



2013/11/20

こうえつ







五島美術館で開催中の本阿弥光悦展に行ってきました。
桃山時代のマルチアーティスト。
茶碗や書がたくさん展示されていました。
昔の人は手紙をよく書き、大切に保管していたのですね。
美しい字だったなぁ。
 
五島美術館は庭園も素晴らしく、展示を見た後は庭へ出て散策することが
できます。
 
 

 
石造りの階段を踏みしめて、燈籠や石仏などを見つつ樹々の間をのんびり
歩いていると、不思議な物体がそこかしこに居ることに気が付きました。


















なんだろう?と思いつつ触ってみると、金属のように見えたけれど
どうも陶器らしい。
受付の人に聞いてみると、滝口和男さんの陶展を同時開催中との
こと。庭に溶け込んでいて、ひっそりと、でも存在感をじわじわと漂
わせていました。
楽しい展示でした。
 


2013/11/19

なべ



 
昨日の小春日和がうそのように、今日は風が冷たいです。
これから美術館へ行ってきます。芸術の晩秋。
 
昨晩は友人と家で鍋を囲みました。
土鍋も作りました。
なかなか活躍していて、いい色になっています。
土鍋を初めて使う時は、ゆるいお粥さんを炊いて、24時間以上そのまま
放置。そうすると目に糊が入って水漏れを抑え、煮立ちもよくなります 。
あとはじっくり育てていく。
いとおしいものです。
 
 

 

2013/11/18

するなり

 男もすなる ブログといふものを 女もしてみむとて するなり
 
土佐日記の冒頭のこの一文を思い浮かべる時(「ブログ」ではなくて「日記」だけど)
いつもスナメリの、あの愛嬌のあるような、不思議な顔が浮かび、きゅ~と
鳴く声が聞こえるのは私だけでせうか。(スナメリが鳴くのかは知らない)
「するなり」の音が「スナメリ」と似ているからだと思います。
 
それはともかく横に置いておいて、このアナログ人間の私がブログといふも
のを始めてみむとてするなり。
慣れない作業なので、ぼちぼちと進みます。気が向いた時に覗いてくださった
ら嬉しいです。
 
陶芸教室に勤めつつ、器を作っております。
自作の器や、その器を使っている写真など、器にまつわるこもごも、
好きな作家さんの作品、展覧会のことなどお伝えしていきます。
 
まずは、友人が撮ってくれた写真。
9月に沖縄の石嶺食堂で二人展を開催させてもらった時の器。
泳いでいます。
 

網紋小皿に泳ぐスクガラス豆腐