「定食」という響き、なんだか好き。
「焼き魚定食」「カキフライ定食」「刺身定食」「餃子定食」
「から揚げ定食」…
ご飯と汁物と主菜と副菜。
今日は「豚のしょうが焼き定食」。
最近では外食はほとんど呑みに行く時だけなので、大衆食堂
のようなところで「定食」を食べる機会が無くなりましたが、時折
無性に「定食」を食べたくなる。
子供のころ、祖父のお味噌汁だけに卵が入っていることが
うらやましかった。
家族が多く、全員のお味噌汁に毎日卵を入れていたら、家計が
大変なんだということを子供ながらに感じていた。
高校を卒業して働き始め、独り暮らしをするようになってから、
お味噌汁に卵を入れることを実践した。
大人になった気がした。
そして、贅沢をしている気持ちになった。
今でも贅沢をしている気持ちがして、少しの後ろめたさを感じつつ、
いつでも祖父のことを想い出す。
「食」にはだれにもそういう想い出があるものだ。
それにしても、今回の器は汁椀以外は全部自分で作った器を使っている。
陶芸を始めたころは、自分の器を使うことができなかった。
アラばかりが目について、使っていても楽しくなかった。むしろツライ!
それでもそのころから、私の器を使ってくれている人がいた。
今では自分の器をすきになって、使うことで見えてくる何かを次の
制作に生かせるようになってきた。
やっとこさっとこ。
器を使ってくださって、本当にありがとうございます!