今年最後の窯焚き、志野焼窯。
今頃オーナーが頑張って焚いてくれていることでしょう。
私は窯詰め担当。
高校時代からの友人と会うため、上野へ。
西郷隆盛像の前で待ち合わせ。
ふむふむ、じっくり見たことがなかったので、友人が来るまで由来なるものを読むことに。
へ~、この像は高村光雲作だったのか。
「敬天愛人」
こんな時だからこそ忘れないでいたいです。
友人が予約してくれた上野公園内にあるお食事処で、ワインを呑みつつ、
この丁度良いオツマミになりそうな料理をいただきました。
身体は・・・
師走のある日、おなか先生に今年のゆき味噌をお届けするミッションとともに、
京都時代に知り合った友人が旦那様と営むお店に応援に(?)行くため、
西へ西へと向かいました。
夜の京都で、先生と陶芸の学校で出会った友人と3人で、美味しいお料理と
お酒をいただいてお店に貢献!
翌日も、どこかでお昼ご飯を食べるなら友人のお店に行こうと、
またもやお店に伺いました。
宮本輝さんの「灯台からの響き」を読み、この年の瀬に、
心が遠くの海まで旅をしたように思いました。
はぁ~、出会いというのはなにものにも代えがたいものです。
小説の内容に触れる前に、「宮本輝」という作家に出会わせてくれた
陶芸教室の生徒さんに感謝します。
文章を読んでいて、行間に果てしない景色が、心情が広がるような瞬間が
積み重なっていく読書体験って、なかなかないですよ。
ただ読んでいるだけで涙が出てくるのです。(歳のせい!?)
いやしかし、本当にそうなんだもの。
何度も何度も頁から目を上げて、自分の人生を見つめるって、すごいこと。
そんな読書体験が、みなさまにもありますように。
主人公の牧野康平は、父から受け継いだ中華そばやを
妻の蘭子とともに長年営んで、3人の子供も立派に育て上げていた。
そんなある日、突然蘭子は心筋梗塞で亡くなってしまい、
蘭子との息の合った共同作業でしか「まきの」の中華そばは作れないと、
その後2年近く店を閉めてぼんやりと過ごしていた。
ある日、読みかけの本を読んでいると、昔、蘭子に送られてきた
見知らぬ人からのハガキが本の頁からハラリと落ちて来た。
小坂真砂雄という大学生が、灯台巡りをしたという内容で、
ハガキの下半分には細いペンでどこかの岬らしいジグザグの線が描かれていた。
その時蘭子は、「こんな人は全く知らない。なぜ自分宛に送られて
きたか分からない」と言って、差出人の住所にそのように描いた手紙を
送ったのだ。
その30年ほど前に送られてきた古いハガキを見つけることによって、
このままでは引き籠りになりそうだった62歳の康平が、
人生を再出発するために灯台を巡る旅に出かけます。
近しいと思っていた妻に、自分の知らない、
人生の中での出来事が存在することを知っていく過程で、
身近な人や、初めて出会う人々のそれぞれの人生を深く感じていくのです。
それぞれが、人にはあえて言わないけれどこの人生で経験した
たくさんの深い出来事があることでしょう。
そのことが、ある時だれかが深い闇の中で迷っている時に、
航路を照らす灯台の灯りのように道を照らすことがあるのではないかと。
小説の中で、灯台を人のように描写するところがあります。
遠くの海を照らす灯台の灯りを思い浮かべてみてください。
最後に、妻の蘭子が亡くなるまで言わなかった秘密が解かれる場所が
島根県出雲にある日御碕(ひのみさき)灯台です。
日本一高い灯台らしい。行ってみたくなりますよね。
こちらは京都駅前の京都タワー。
京都の街を照らす灯台のイメージで作られたそうです。
海ではないけれど。
「人生には、口をつぐんで耐え続ける日々があり、
ささやかな幸福の積み重ねがあり、
慈愛があり、闘魂がある。」
暗闇を照らす灯台の灯り
年の瀬も押し迫ってきました。
陶芸教室は曜日毎に生徒さんがいらっしゃるので、ぼちぼち今年最後の
陶芸教室となる生徒さんもいらっしゃいます。
いつものお帰りの時は「また来週~」となるわけですが、
そろそろ
「よいお年をお迎えください」
というご挨拶でお見送りすることになります。
なんだか、気持ちがこもりますね。
「今年も楽しかったです」
なんて言ってくださったりして、
4月、5月は休業していたけれど、生徒さんをお迎え出来て嬉しいな~
と、思うのです。
本当に、お身体には気を付けて
また来年よろしくお願いします!
癒しの旅は九州へ。
ペーパードライバーの私が行けなかったところに連れて行ってもらいました。
ありがと~!!
初の熊本へ降り立ち、鍋ケ滝へ。この滝は裏側に入ることが出来ることで
知られていて、別名「裏見の滝」とも言われているそうです。
現在の阿蘇は、約9万年前の巨大噴火により形作られていて、その一つが
この滝です。
そして、気になっていたパワースポット「高千穂峡」
師走になり、本当に師走って状態になってきました。
色々やること、あるよね。
その前にほっとのんびり癒された日々のことを少々。
那覇に滞在して、壺屋の「壺屋焼博物館」へ久しぶりに訪問。
こちらの裏にある「ニシヌメー」には、那覇に行くと必ず寄らせてもらうのですが、
博物館に入場券をお支払いして観るのは何年振りか。
丹沢山塊の一つ、大野山に登ってきました!
標高 723m
晴天に恵まれて、少し暑いくらいでした。
ご注文をいただいて、焼きあがった器をそのままお渡しすることはありません。
高台の、畳付きは釉薬が掛かっていないので、ザラザラしていることがある。
あ、畳付きとは畳にじかに触れる部分、今は畳にじかに置くものは抹茶碗くらい
でしょうから、テーブルにじかに触れる部分とでも言いましょう。
その部分をヤスリですって滑らかにします。
今年のゆき味噌解禁!
今年も美味しくできました。
ま、おカビさんが多少発生していましたが、その部分を取り除けば
全く問題なくいただけます。
やっぱり、時々蓋を開けてニヤニヤ眺めているのがいけないのかしら?
一緒に仕込みに行った友人たちはカビが発生しなかったらしく、
聞くと一度も蓋を開けなかったと言う。
でも美味しいから問題ないや~。
早速お味噌汁にて。