2021/08/29

やきあがり

 
























今回は酸化焼成!



9月末に陶芸教室生徒さんの作品展を開催する予定なので、

窯焚三昧ですよ。























こちらは2枚とも同じ作者で、和紙染めの技法で模様を表現しました。

2枚目のお皿のコスモスは、遠近感が表現されていて素敵~。






















こちらは蚊遣り。

まだまだ蚊は元気に活動しているので、必需品ですね。

蓋の繊細な透かし彫りがとってもよく出来ています。

























煎茶を楽しむための器たち。

形も揃っているし、丁寧に作られています。

まだあと種類の釉薬を掛けたものがあり、そちらは還元焼成待ちです。























蛸唐草を手書きで丁寧に描かれた湯呑。

器の形もよく出来ている、16年通ってくださっている生徒さん。


みなさん気合の入った作品ばかりです。




作品展のことはまた後日お知らせしますので、是非実物をご覧ください!







2021/08/26

そふ











とうの昔に亡くなった祖父の書いた文章を、少し割愛しながらも掲載します。

一緒に暮らしていた祖父は、戦争のことは何も語りませんでした。
数年前に叔母から何かの冊子に掲載された文章のコピーをいただいて
初めて祖父が経験したことを知りました。


長~いので、ご興味がありましたらお読みください!





「終戦のひととき」

思い出したくない過去の一頁だが残しておきたい一頁でもある。
外地で四十年を過ごし、戦後本土(大分県中津・島根県益田
東京は日暮里と世田谷・静岡県函南町)で送日の恩恵に浸っている。

昭和十九年から二十年にかけて、一にも二にも「勝つまでは」の合言葉を
交わしながら、来る日も来る日も警戒警報のサイレンと空襲のプロペラ音に
怯え戦き、防空避難の繰り返しである。

その頃私は、釜山港を見下ろす釜山市内の鉄道官舎に起居し建設改良関係の
業務に携わる一方、軍関係の作戦の末端にいたところ、北方ソ満国境に近い
咸興建設事務所へ転勤を命ぜられ、任地に赴任したのである。
赴任途上の車中で、ソ連軍の挑戦侵攻を聞き、‘後門の狼‘の口へ飛びこんだ思いである。

今考えると、敗戦処理の転職であったように思えるが、当時は分かっていても
口には出せないことである。

兎も角、任地に到着したのであるが、夜のことで灯火管制下の咸興市は
真っ暗がりで一寸先も見えず、漸く出迎えの車に乗り込んで宿舎に足を
のばしたのである。
そこで休んでいたところ、
「所長、大変です。艦砲射撃で清津(北鮮の漁港)市内が攻撃されています」
「そうか、下り列車は何時か」
「今すぐ行けば間に合います」
あたふたと用意して若い職員を連れて一路北へ向かったのである。
日本海に近い路線を走る時には用心するので普通の倍の時間をかけて、
翌々日の午後にようやく羅南駅(清津の一つ手前の駅で二十師団の所在地)に
着いたのである。

駅長に状況を聞くと、清津には一昨夜からソ連兵が上陸して交戦中であるから
列車は進めないということである。

やむなく徒歩にて恐る恐る清津市内に入ってみると敵、味方の死骸が累々と
重なり合って悲惨な情景である。

小生管制下の派出所に行くために、危険を押してここまで来たが、成す術なく
市内は銃撃戦の展開中である。
やむなく引き返したが、その車中で終戦を聞いたのである。

さて咸興事務所所員家族は、終戦後のソ連軍進駐兵に乱暴狼藉をほしいままにされ、
婦女子は頭髪を切り坊主頭となって男を装うさまは目にあまるものである。
国力のありがたかりし数日前を追憶しひそかに涙せしこと限りなし。

かくて日を経るに伴い帰国を要請するも道庁(日本の県庁)の役人並に
ソ連軍司令が言を左右して許可しないのである。
それから間もなくソ連軍の布告が表示されたのである。
いわく”ヤポンスキ(日本人)は現住所を移動することを禁ず。
違反せし者は事の如何を問わず、銃殺に処す” である。

しかし日夜の暴行狼藉は目に余るものがある。がまん忍耐も頂上に達し
布告を認知しながらも、ひそかに列車編成を所員の手で実行したのである。

載炭、給水の準備をして汽笛一声咸興を後に家族は南下したのである。


その後三十八度線あたりで鉄橋のレールが切り離されて運行不可能で
一同下車してソ連軍の指令で逃亡むなしく引き帰ることとなる。


咸興駅に着いた途端に
「指導者は誰か。お前か。これに乗れ」
といわれてサイドカーで刑務所に連行されたのである。それで有無も言わせずに
独房に放り込まれたのである。
あわれ、俺もこれで終わりかと思うと、なんとか一度家族に会ってから死にたいと
考えるようになったのである。
独房に入れられたのだから重罪犯だ、銃殺に間違いないと予想すると、
夕食の麦飯とキムチが目の前にあるが、これをとる気にならないのである。

瞑目してあれこれ走馬灯の如く回想していると、真夜中頃銃声が聞こえた。
後で知ったことだが戦前の警察官の死刑執行とのことである。
一睡もできなかった長い夜であったが、表でガチャガチャと鍵のあく音がして、
扉があいて看守が「出ろ」その合図で彼について行くと、本庁舎の一室に
ソ連軍の将校らしき人物と、終戦時、鉄道局咸興建設事務所長の職務権限を
委譲した現地人その人である。

にっこり笑って、将校に会釈して小生と車上の人になった。
車中の話はこうであった。
「逃亡者であるがこの人は日鮮融和の貢献度が高く、ついこの間
釜山から赴任したばかりで終戦にあった気の毒な人である。
警察関係者ではない。僕(彼)に免じて保釈してほしい。」

と嘆願して来てくれたとのことである。

ああよいことはやっておくべきもの、日鮮融和・人種の差別を
しなかった小生の心が刑からまぬかれたのだと神様に感謝したことである。

かくして第一難は去ったのであったが、次々と災難は降りかかって
きたのである。
やっかいな発疹チフスにかかることなく翌年三月本土上陸。
八か月ぶりに家族と再会し無事を喜び合った次第である。






生前に祖父から聞くことの無かった戦争の話。

その想いを今感じています。




おじいちゃん、私は今この時に、おじいちゃんとお話ししたいよ。

戦争はイヤだよ。







2021/08/23

くま

 






ガマの油、馬油は聞いたことがありましたが、


「熊の油」があるなんて!



友人に、山形のマタギからいただいたという「熊の油」を

譲ってもらいました。

これは貴重だと思う。


混ざりものなしの100%の熊の油。


正直、匂いはいいものではありませんが、効能として

ヤケド、乾燥肌、手荒れ、シミなどに効くようです。


熊の命をいただいて、余すことなく大切に使わせていだだく。

必要な分だけ、必要な時に。



ありがたく、熊の命からいただいた油を使おう。



と、思ったけど一人では使いきらん!ということで

瓶に小分けにして興味がある友人にお裾分けしようと思います。


冷蔵保存すると、白濁するけど、滑らかなままですよ。























冬になると手荒れがひどいので、冷蔵保存して冬に活用しまーす。

熊さんありがとう。



2021/08/19

りょう

 





今年のお盆はっずっと雨で、肌寒いような日々が続きましたが、

また暑さが戻って来ました。


そんな中、銀座のAC,ギャラリーで開催中の

「涼のしつらえ展」に出かけてきました。


お目当ては金工作家の 光本岳士さんの作品。






















花器や香炉、蚊遣りなどが展示されています。




























涼しげな音を奏でる吊り作品も。




























こちらのタイプの香立ても素敵ですが、





















こちらのタイプの香立てが心を捕らえました。


























他の作家さんのガラス作品や、陶器、磁器作品も素敵でした!






















毎日お香を焚いているのですが、今まで使っていた香立ては

専用のものではなく見立てで使っていたので、新しいものが欲しいなぁ~と

思っていたのです。

とってもワクワクと嬉しい気持ちになります!





展覧会は、8月21日(土)まで開催していますよ~。





2021/08/18

ぜいたく


 



おうちご飯も充実しています。


この日の献立は

豚ロースの塩麴漬け ナスも一緒にソテー

キムチ納豆醤油麹

モズク酢

キュウリのぬか漬け

十六穀胚芽米

エノキとミョウガとネギの味噌汁




発酵食品贅沢三昧!


豚ロースは塩麴に一晩以上漬けて焼くと、本当に美味しい!

今度は醤油麹に漬けてみよう。

漬けると言っても、豚ロース1枚につき小さじ一杯くらいの塩麴を

まぶしておくだけです。

あとは麹が、寝ている間に働いてくれる・・・

ありがたや。






2021/08/16

ぶつぞう

 





東京国立博物館で開催中の

聖徳太子と法隆寺」展に行ってきました。


聖徳太子1400年遠忌記念の特別展です。


事前予約制での入場だったので、混雑もなくゆっくりと鑑賞出来ました。


以前はふらっと行きたい時に、思い立った時に訪れることが出来た、

というメリットもありますが、混雑には辟易していたし、

作品の前で「うちの旦那がさ~」と全く関係のない話をしている人が

いなくなっているだろうという快適さもあります。(他所で話して頂戴な)


聖徳太子は仏教を日本に積極的に受け入れたり、冠位十二階や、

「和を以って貴しとなす」で知られる憲法十七条などの制定をしました。


そして、法隆寺も聖徳太子が創建したと伝えられています。


それらゆかりの品々がたっぷり展示されていて、じっくり見ていたら

鑑賞時間限度の90分を少し越えてしまいました。



法隆寺外では27年ぶりに公開された「聖徳太子と侍者像」など

国宝が盛沢山です。


やっぱり、仏像が素晴らしかったな~。

飛鳥時代の「薬師如来坐像」や「日光・月光菩薩立像」も

美しく、気品があって、見つめていると心がどんどん静かになっていきました。


昔も今の世も、人々の心はそんなに変わらなくて、

色々な現象に心がざわつき、不安にさいなまれたりして、

そんな時に祈りを捧げる対象として仏像が作られたのでしょう。


このような時代だからこそ、心静かに祈る時が必要なのでしょう。



























2021/08/13

りごろ

 




妹の旦那さんのお店「リゴロ」の料理テイクアウト!



お店での禁酒令が出ているからさ~。

お酒と一緒にいただけないなんて、無理!



















「宮崎まるみ豚のサラダ仕立て デーツとショウガのソース」

豚がやわらかく甘みがあって、ちょっとオリエンタルなソースが

美味しい~。

























「鴨ひき肉のラグークスクス仕立て」


鴨肉とトマトソースがいい感じ!クスクスがしっとりしていい感じ。

























「エスカルゴのパルマンティエ ペルノ酒風味」

エスカルゴの歯応えがちょうどよくて、敷き詰められた

パルマンティエ(じゃがいもを炒めてブイヨンで煮込んで濾して

生クリームなど加えて・・・と、手がかかっている)が

とっても美味しい~。

























「天然海老と倉敷ひのひかり米のリゾット アメリケーヌソース」

海老の味が濃い~。具材は海老だけのシンプルさながら、

お米の硬さもちょうど良い~。



























「黒毛和牛5等級ザブトンのロースト 山わさびのソース」

普段、座布団はいただきませんのよ。ザブトン!?

牛はほとんど日常で食べないので、ザブトンってどこの部位よー!?

って調べたら、型ロースのあばら骨に近いところですって。

うーん、そう言われてもピンと来ないけど、とにかく美味しかった!

添えられた野菜も、ソースも丁寧な仕事がされています。





こんなに手間暇かかって、美味しい料理はお家では出来ないので、

ああ~、口福だった!


フレンチを自作の和の器に盛りつけたのですが、なかなかいいでしょう?




お家で「リゴロ」のフレンチいかがですか?

写真は全て2人前の量です。



でもやっぱり、お酒が解禁されたらお店でいただきたいー!!






2021/08/03

なつやすみ

 








子供たちは、夏休み真っ只中だよね!


こんな世の中でどこにも行かれないし、なんだかんだ大人たちが

騒いでいて、クサクサするよね!


陶芸でもしたらいいさ!



と、言うことでご近所の学童のみなさんが陶芸体験に来てくれました。



全員で15名様ですが、「密」を避けるのと、私一人だとてんてこ舞いに


なりそうだったので、2回に分けて来ていただくことにしました。





















学童の先生方も来て下さったので、お助けいただきつつ、

楽しくにぎやかに進んでいきます。




今回は、タタラにした粘土を用意して、それぞれ好きにしてもらうことにしました。


こちらは印花を押してお皿にしました!


















シンプルで大人っぽいけれど、作った女の子はとっても可愛らしい

あどけない笑顔が素敵な子でした。





一人の女の子が「カップを作りたい!」

と言ってくれたので、他にも作りたくなった子たちと一緒に、

タタラをパイプに巻いて作る技法でカップを作りました!



みんなよく出来ました。

余った粘土で松と竹を作った男の子。渋い~。箸置きかな?




















冒頭の写真のお皿には、お母さんへの(お父さんにもね)

こんなメッセージが。(感涙)


































そして2回目のみなさんと交代です!





















1回目のみなさんから情報が入ったらしく、カップを作りたい人がほとんどだったので、

カップ作りのテーブルに集まってもらって一斉に作りました!






















みなさん本当に上手に出来ました!





















取っ手を着けずに湯呑にした子もいました。


























お皿を作った女の子の作品には「BTS」の文字が!

好きなのね~。



楽しんでもらえたようで良かった!!



素焼きをした後には色付けにも来てくれるとのことですので、

また会える楽しみが出来ました。


みなさん元気に過ごしていてね~。