織部釉を掛けて焼き上げた器は、釉薬に含まれる銅が酸化して
酸化被膜が出て曇ったような色の緑になってしまいます。
この曇りを除去することを「渋抜き」と言います。
昔は橡(とち)の実のへたを水につけた汁に器を浸けて
曇りをとっていたけれど、
現在は希塩酸などの化学薬品を用いています。
希塩酸を水で3%に薄めた液体に30分ほど浸けます。
冒頭の写真が渋抜き前。
以下の写真が渋抜き後。
なんとなく違いが分かります?
実物を見ると歴然とした差があって、緑がとてもきれいに澄んだ色を
しています。
希塩酸は取り扱い注意で、このあとしっかり真水に浸けて何度も
水を取り替えて希塩酸を抜きます。
昔の人は、橡の実でこの渋が抜けることをどうやって知ったのだろう。
いつも不思議で、いつも尊敬の念を覚えます。
ヒロセさん器お借りしました~。
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