2021/02/26

めつち

 





今回は酸化焼成。


この季節ならではの、卒業する子供たちへのプレゼントを制作される

生徒さんがいらっしゃいます。


保育園の園長先生の他に、幼稚園で茶道を教えている方。

桜の花びらをかたどったものに、裏に子供たちの名前を一つ一つ入れています。






















この作品には「目土」が必要で、一つ一つ裏に付けて行きます。

「目土」とは、釉薬が掛かったところが棚板にくっついてしまわないように

窯詰めの際に座布団のように敷くものです。

「道具土」という砂けの多い粘土を使っていて、これは焼いても焼締まらない

もので、作品作りには使いません。





















左側の作品のように、一部下に付いている部分がありますが、

通常はその部分は釉薬を掛けないようにしてもらうのですが、特殊な作品のため、

こうして目土を付けて浮かせて焼きます。






















そのままだと作品の裏に付かないので、のりをちょいと付けてから

目土を付けます。のりは焼けてしまうので、作品に影響はありません。






















そんでもって、こうして作品の隙間に詰めて行きます。

くまのお皿も卒園児たちのための器。



無事に焼きあがりますように!








2021/02/23

みそ

 





今年も味噌の仕込み講習会へ行ってきました!

今回で5回目なので、特典をいただきました。

「手作り味噌キット 麦味噌 1㎏」


わーい、わーい!!

こちらはお家に帰ってから仕込むのですが、まずはいつもの

高級米味噌から。


「高級」と言われるのは、「麹歩合」が高いということです。

「麹歩合」とは、原料となる大豆に対しての麹の量から換算します。

通常の味噌は麹歩合は「10」あれば高級といわれているのですが、

こちらはさすが明治元年創業の麹屋、「小泉麹屋」さん。

麹歩合は「12」です!!

麹の量が多いことで、味噌の味により深みが出ます。
























北海道産大豆「とよむすめ」を、すでに茹で上げていただいた状態で

それぞれに配られます。これを必死に潰して、米麹と混ぜて行きます。


こちらが米麹!


























モフモフと毛が生えたようになっている~。

なんとも可愛らしく愛でておりましたところ、ご指導してくださっている

講師の方から、「麹は生きているから、そうして可愛がったり、

話しかけたりすると味噌の味が変わってきますよ。」


というお言葉をいただき、やっぱり~、生きてるよねっと

同行した友人たちとそれぞれ麹に語り掛けておりました。(アヤシイ)



そうして、先ほど潰した大豆と塩切(麹と塩を混ぜる)した麹を

よく混ぜ、団子状にしたものを容器に空気を抜きつつ入れていきます。























夏を越して、秋になるまで楽しみに待ちます。



さて、いただいた麦味噌をお家で仕込もうと麹を覗いたら、
























おお~! 麦麹はこんなお顔をしているのね。

米麹と全然違うのねぇ。

小麦に麹菌を付着させて大豆と混ぜて作るのが「麦味噌」

米に麹菌を付着させて大豆と混ぜて作るのが「米味噌」


麦麹と大豆を混ぜたところ



























コロッケを作っているみたい。























団子状にして器に叩きつけて、空気を抜きながら詰めて行きます。



今年は2種類の味噌が楽しめるぞい。ムフフ。









2021/02/19

かきめし

 






有言実行で、カツオ出汁で牡蠣飯を炊きました。

お味噌汁はシジミ出汁。


牡蠣はカツオ出汁に醤油と味醂を合わせたものに入れて

少々煮て取り出しておき、出汁も冷めた頃には牡蠣からなにやら

エキスが出てますわい。

そのエキスと出汁と共にお米を土鍋で炊きまして、炊きあがったら

取り出しておいた牡蠣を土鍋に入れて、蒸らして完成!



もう、簡単ですので是非、カキの楽園へ行きましょう~。

はぁ~口福~💓



2021/02/16

にちにいまし


 




旅先の駅や空港にある本屋さんを、出発まで時間がある時にふらりと

訪れるのが好き。

流通が発達して、今や全国どこの本屋さんでも変わらぬ品揃えだったり、

インターネットでなんでも自宅に届く時代になっても、

やっぱり私は本屋さんに行って、本棚をあてもなく眺めたり、

目的の本を探したり、立ち読みしたり(本当はいけません!)するのが好き。



どんなに時代遅れと言われようと、実物を手に取って眺めて触って選ぶことを

諦めることは出来ません。



那覇空港で、出発までの時間を待つ間、本屋さんでいつものように

ぷらぷらと棚を眺めていると、この本が目に入りました。

那覇空港の本屋さんも、沖縄の言葉や文化に関する本がまとめて置いてある

コーナーがあって、毎回購入するわけではありませんが、気になる本を

買うことがあります。



「にちにいまし」


ウチナーグチで「似ているけれど、さらによい」


大和グチでは「似て非なるもの」という言葉がありますが、

それとはまた違う、受け止めて肯定して、独自のものにしていく

沖縄の文化を表している言葉と、作者の山本彩香さんは言っています。


黄金言葉(くがにくとぅば)と言われることわざや、辻で育った自身の

生い立ちも混ぜつつ、日々の食べ物、料理すること、土地の恵みを豊かに

受けることの大切さが、美しい写真とともに紹介されています。



私の知らない沖縄の深い深い想い。


でもそれは、沖縄だけではなくて、人々がこの日々を大切に生きるための

レシピであるような気がします。


毎日を丁寧に生きる。



なかなか簡単には出来ないけれど、まずは明日の朝、

お味噌汁の出汁をとりましょうね~。























「どぅるわかしー」

食べてみたいな♪







2021/02/15

きせつ

 





今年もこの季節がやってきた。



と、この作品を見ると思います。


幼稚園の園長先生をされている生徒さんは、毎年卒園する子供たちに

贈る器を作っています。

この時期になると集中して教室に来られて、

一枚一枚子供たちのことを想って絵付けをされています。

時々「うふふ」と笑ってらっしゃる。



保育園も感染防止対策などで毎日毎日気を遣い大変そうです。

子供たちはギュッとしたいし、触れ合いたいのに!


笑顔で卒園式を迎えられますように。

あともう少しで器は完成ですよ!



2021/02/12

でんわ






朝起きて食事の支度などをしていたら、

お家の電話が鳴った。


「はい!」

「あ、隣の大家だけど、間違えてお父様に電話してしまったの。

 お話があってね。」



え!?

何、何!?


お隣にお住まいの大家さんには、いつも良くしていただいて、

快適な賃貸生活を送らせてもらっています。



出て行ってーーーー!とか?(そんなわけないか)

下の階の人から苦情が来た?(大人しく過ごしているはず)


ドキドキしながら受話器を耳に当てていると、


「豚汁作ったから食べる?」



食べる食べるーーー!!


鍋ごと、熱々の豚汁と豚の角煮をいただきました。



時々こうして差し入れをいただくのですが、いつもは直接

お持ち下さるのでドッキリしましたヨ。



父からも電話が来て、「何が何だか最初は分からなかった」


『豚汁作ったんだけど』って言われて~って。



まだまだ寒い2月の朝に、ほっこり温まりました。


しかも美味しい!!

ごちそうさまでした。





2021/02/07

どうぐ

 





陶芸の学校へ行って初めてしたことって、粘土を練ることでも、

ろくろを廻すことでもなく、「道具」を作ることでした。



まずは、桜の木をのこぎりで切って「こて」や「へら」を作るのですが、

それは水挽の時に必要な道具で、今回は「削り」に必要な道具のこと。




陶芸教室の道具も、定期的にメンテナンスしています。



万力でカンナを固定して、ヤスリで刃の目を立てていきます。

と、その前に学校ではこの硬っい鋼材を刃の形に切って、曲げて、

刃を作っていったのですが、泣きそうになるくらい硬くて手が痛くて

手の平に豆ができましたよ。























どんなもんでしょう。

メンテナンスは大事で、削っているうちに刃は減って削りにくくなるので

余計な力が入ってしまいます。

作り続けることで手に入れて行く技術の一つは、「余分な力を抜く」

ということなので道具のメンテナンスは怠らず。

























削るところの大きさや部分によって、カンナの大きさや刃の形も違います。





既存の道具も使います。

使いやすい道具を選んでいけばいいのです。






















既存の道具でも、手入れはしています。




でも、自分の手が一番の道具だなって思います。

手の手入れも大事にしないと、と思うのですが、この季節はいつも

ガッサガサのボッロボロになってしまいます。

オバァの手のようですが、動いてくれることを感謝して、

今晩はクリーム塗って寝ましょうね。





2021/02/03

うめ

 





立春とはいえ、まだまだこれから寒い日々は続きます。

それでも、日脚が伸びることを感じられたり、こうして梅の花が

ほころんでいると春が少しっずつ近づいていることを信じられます。



陶芸教室の裏にひっそりと咲いている紅白の梅。


白梅がいつも早く咲き、紅梅はそろそろと咲き始めています。









































芳しい香りが空の青さに溶け込んでなんとも気持ちのよい

立春の一日でした。