久しぶりの窯焚き。
素焼きをしました。
以前は毎年参加させてもらっていた「ボタン展」に、
次回4年ぶり?に参加させていただくので、ボタンを焼きます。
定年退職される記念としてお世話になった方々へ贈る品ということで、
心を込めて作りました。
10年以上前に作った器を今でも大事に使ってくださり、その器と同じものを
贈りたいとおっしゃっていただき嬉しく思いました。
接着する場所を間違えたわけではありません。
左利き用の急須も作りました。
でもって、ちょっと取っ手が大きく思われるかもしれませんが、
持った時に、本体に手が触れないようにと考えてます。
熱くないように。
昔は左利きの人は、右利きになるように矯正されていたよなぁ。
焼物の世界では、産地によってろくろの回転が違います。
例えば沖縄の壺屋や丹波立杭などは左回転
京焼、瀬戸、備前焼などは右回転などなど。
京都の先生方に学んだ私は右回転です。
ですので、主となる手は左手です。
回転に対する抵抗を最小限にするために、
左側で作業をすることになるので左手が要なのです。
普段は右利きであるので初めはぎこちなかったですが、
今となっては左手でしか出来ない作業があります。
最初に学んだ場所、師匠によって回転が決まり、その後はもう
逆の回転での作業は難しいです。
刷り込みですね〜。
ちなみに壺屋焼の中でも唯一育陶園は、
瀬戸で修行した忠さんの代から右回転です。
素焼きをしようと用意して、スイッチを入れたら、
温度が表示される所に、エラーの文字が。
なんでー
あれこれいじったけれど、エラーは消えない。
トリセツをみると
「熱電対の断線かネジが緩んでいるか」
とのこと。
ネジはしっかり締めているし、断線だったらどうしよう😨
この日は日曜日で窯の業者さんはお休み。
色々やって諦めかけた。
窯を置いている場所には、ヒヌカン様と神棚が祀られている
毎月旧暦の1日と15日には、お水やお塩などを取り換えて、
お線香をあげるようにしている。
先日、お線香だけあげる時間が無く、後日あげようと思っていた日が
この日だったけど、まず窯じゃ窯じゃとお線香を後回しにしていた。
一息入れて、お線香をあげ、ウートゥートー(沖縄ではお祈りのこと)した
もう一度だけスイッチ入れてみよーっと、軽い気持ちで入れると、
一発で点いた!
お祈りを先にしなさいということなのですね🙏
反省
無事に焼き上がりました。
ドキドキの初素焼き。
本焼の前の工程ですが、素焼きをしない場合もあります。
素焼きをした方が、釉掛けを安心して出来るので、私は
素焼きするのです。
無事に温度が上がっていき、通電が問題なく行われていることに、
電気系統の工事をしてくださった方々に感謝せずにおれません。
相当大変そうだったから。
ありがたくて小躍りしながら温度の上昇を見つめて、
設定した温度ごとに簡単な操作をしつつ、無事に終了しました。
ただ、新しい窯はセラミックの燃焼時にガスがでて、
かなりの匂いが充満してしまいました。
2〜3回窯焚きすれば消えるそうなので、もう少しお許しくださいね。
窯出しの後は、釉掛けして本焼!
焼き上がりまでもしばらくお時間いただきます。
象嵌が好き。
生地に線を彫ったり、印花を押してできた溝に化粧土を埋めて
削りだす技法。
三島手も象嵌の一つで、私はあまりハッキリと模様を出すよりも
ぼんやりしている方が好きなので、化粧度をあまり落とさない。